韓国語の会話を上達させるコツとは?
これまで、多くの生徒さんとレッスンをして来てきました。
その殆どの方が、会話に必要な「瞬発力」のトレーニングが不足していましたので、ここでまとめておきます。
目次
【得意と不得意】
レッスンを受講して頂く際には、一人一人のレベルチェックを行い、それぞれの得意分野と不得意な部分を「見える化」しております。
最も得意な分野を5点とし、その他の分野を評価すると、殆どの生徒さんが下記のようになります。
学校で勉強している時間が長いため、教科書の本文を理解すること。
問題文を解いて、韓国語で書く分野については、相対的に得意な生徒さんが多いです。
その反面、本当に会話で必要とされる「聞き取り」と「言葉に出す」分野は非常に苦手としている方が多いですね。
もし、メールでのコミュニケーションや、作文の能力向上が目的であれば、問題ないです。
ただ、殆どの方は、会話を伸ばしたいと思っています。
もし、そうであれば完全に力の入れどころを間違っているといわざるを得ません。
【各分野をサポートする能力】
先ほど、説明したそれぞれの分野(①Reading/②Writing/③Speaking/④Listening)を支える能力に分けて、レベルチェックをすると下記のようなグラフになることが多いです。
ここでも、学校や語学教室で勉強しやすい、「語彙力」と「文法」は相対的に得意とする生徒さんが多いです。
ただ、会話に必要な「瞬発力」が、しっかり身に付いている生徒さんは殆どいないです。
瞬発力とは、自分の言いたい単語やフレーズを「間髪入れずに口に出す能力」です。
この「瞬発力」は、机の上で単語やフレーズを書きながら練習してもなかなか身に付かない能力です。
私のレッスンを受けてくださる方々も、この瞬発力のトレーニング不足で話す時にストレスを感じている方が殆どです。
相手の韓国人や教室の先生が、気長にフレーズが出来るまで、待ってくれている場合はいいですが、テンポよく会話を進めたいのであれば、絶対に必要な能力です。
最後に、「発音」です。
これまた、私を含めた全ての日本人が苦手とする能力です。
具体的な練習法は、別途説明しますが、まず、それぞれの発音の違いや特徴を意識しながら、練習することがとても重要です。
- お(ㅓ/ㅗ)の発音の違い
- 平音、激音、濃音の違い
- 連音化に慣れる
- 実際の発音で練習する(일년:一年 ⇒ [일련])
ただし、この発音の違いや特徴を、しっかり認識して、根気よく教えることが出来る先生はほんの一握りです。
【瞬発力の鍛え方:基本編】
「瞬発力の鍛え方」として、最も有効な方法はカードを活用する方法です。
実際に私が生徒に作成しているカードの写真を掲載しております。
もし、まだフレーズの練習が難しい方は、簡単な単語でスタートすることをオススメします。
この生徒さんは「割引」という単語を授業中に言えませんでした。
その場合、先生はその答え、つまり「할인」という正解を教えますが、それでは実際の会話では使い物になりません(テストでは正解できますが…)。
そこで、フレーズカードを作り、覚えるべき単語や文法をハイライトします。
「表の日本語を見る ⇒ 韓国語で発音する ⇒ 裏側の答えを見る ⇒ 正しく覚えているか確認する」
この一連の練習を何十回と繰り返すと、空で言えるようになります。
【瞬発力の鍛え方:応用編】
「割引してもらいました=할인을 받았어요.」
1つのフレーズを覚えた後は、それを「骨組み」として応用力を高める練習をします。
例えば、割引という単語を他のものに入れ替えます。
- プレゼント/プロポーズ/お願い/給料/成績表など
このように色々な単語と入れ替えることで、実際に韓国人と話す時に臨機応変に受け答えできるよう「瞬発力」を鍛えます。
この骨組みとなるフレーズを50フレーズ覚えていれば、簡単な会話であれば十分こなすことが出来ます。
【注意事項】
私の1時間のレッスンで、言えなかったフレーズや単語を使ってカードを作成します。
ただし、その際も多くて10フレーズ程度です。
その理由は、カードを作ることが目的ではなく、あくまでそれを何時でも言えるようになる事が目的だからです。
200枚カードを作っても、すぐに言えないのであれば、意味はないです。
逆にそれくらいのバリエーションをしっかり覚えれば、会話が可能になって来ます。
社会人の方であれば、通勤時間などの合間の時間を活用して「瞬発力」鍛えれば、テンポよく受け答えできるようになります。
【まとめ】
- 学校の勉強に慣れている為、「読解」や「作文」は得意な生徒さんが多い反面
- 「瞬発力」のトレーニングが不足しているため、会話を苦手とする生徒さんが多い
- 瞬発力を鍛えるツールとして「自作オリジナルのフレーズカード」が有効
- 空で言えるようになるまで練習し、1つのフレーズを間髪入れず言えるようになる
- そのフレーズを「骨組み」とし、単語を入れ替えれば状況に応じた会話が出来るようになる
如何でしたでしょうか。
少しでも会話が伸び悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
最後までお付き合い頂き、カムサハムニダ。